2018年11月24日(土)レコードの日 ヴィラロボス vol.2 を終えて

グッドマン高円寺で行われたレコード日を主催させていただいた。
とっても楽しかった!!!!!

久しぶりにこんなに興奮した。
やっぱり凄いのは、彼の深さと大きさです。
血沸き肉躍るオーケストラです。
西洋音楽、もちろんバッハをとても尊敬しているヴィラロボスのことなので、
西洋音楽なんだけど、それでは説明のつかない、突然に打ち破るような音の挿入、そうそう、
ジャングルなんだよ、予想なんてつかない。どう考えてもそれはブラジルで。
どうしてこんなに、世界全体を音にしようと考えたのか。
天才の目に、耳に、何が写っていたのだろうか。

しかも私には、あぁこの和音、このメロディ、ジョビンや誰々の曲に引用されていたんだなぁと、
改めて発見したり実感したり、
そして何よりも、なぜかとても納得する、私の気持ちと素直にシンクロする、この不思議な感覚。
これは一体何なんだろう…。
いわゆるクラシックの名作曲家には決して感じないもの。
どうして日本人の私が、そうそうこれは私の一部、と納得するのか、あぁそうだったのか、と、
心から納得し切なく懐かしくなる感じ、
不協和音の気持ちよさ、当然だと思うことが連続して起こる感じ、そうして期待を裏切らない、あるいは完全に上回って終わりに近づく感じ。
最後の音のチェロの弓の一音の長さ(通常よりふしぎに長かったりする)に至るまで納得し、心の底から楽しめる。
どうしてブラジルだったのか、どうして出会ったのか…。

彼の曲は1,000曲もあるそうです。多作な作曲家。
中には有名曲もありますが、有名?と言われても全く知らない曲もあります。
民俗学者としての一面や子供の音楽教育のための曲、ギター曲、室内曲、歌モノ、
私が持っているのはたぶん僅かなんでしょうが、とにかく2回を終えてもまだまだ
かけていない曲がたくさんあります。
しかも今回はお客様が、私が全く持っていなかった「室内楽」のコンプリート集をお持ちくださいましたので、
最も有名と言われる6番をかけることができました(でも、1フレーズも知らなかった)。

この会の目玉は、本人の指揮によるパリ管弦楽団の
『バキアーナス・ブラジレイラス』これは現在、私がたまたま所有しているものなんだけど、
ハッキリ言って、人類の財産です…一人で聴くにはあまりに勿体ない。みんなで聴きましょう! 
その後も世界中で演奏されている模様ですが、洗練されてしまって、解釈も違うようで、まったく違うように聞こえてしまう。
本人が指揮している音楽は、もっと、雑多で、煩雑で、整理がついていない「あれもこれも」です。
特別の熱が感じられます。
それに(私がいうと偉そうですが)彼としては当時のオーケストラでも足りなかったのかもしれない、彼の音楽を表現するには。
パリでという、最も洗練されたヨーロッパ人が演奏しているから…。
もう少し…こんなリズムが欲しかったんじゃないかな、と思われる節すら感じられます、これは予想だけど。
でもとにかく、ベストを尽くして録音されているわけです。貴重な一枚です。

グッドマン高円寺で、夜7時から11まで、休憩なしぶっ通しで、ヴィラロボス作曲のあれこれをかけてゆきます。
長いし休憩ないし、と思っていたのですが、あっという間に終わりました。
でも皆さんとあれこれお話ししたりしながらお聞きして、ほんとに楽しかったな~~~
ひたすら、みんなで聴く。
4時間、真剣に聴き続けたので、終わるとぐったりでした。
 (終わって友達といっしょに食べたワンタン麺が、本当に美味しくて沁みました…笑 )
マスターとお話しして、
やっぱ半年に一度くらいはやったほうがいいんじゃないか、ということになりました。
次回は5月ごろ開催の予定。