Luz do sol *雨あがり

ルース・ド・ソル第5作目

渋谷毅、平田王子Duoユニット-Luz do Sol(ルース・ド・ソル)、4年ぶり、通算5作目
ゲスト松風鉱一の渾身の演奏が聴ける、最後の録音

【10th】2023年1月25日 発売
平田王子(vocal, guitar) 渋谷毅(piano)
ゲスト:松風鉱一(tenor sax, soprano sax, flute)
JAN:458-0-3181-9008-3
soramame record SMME-2211 ¥2,970 (本体¥2,700+税10%)
販売:disk UNION

購入先


Musicians

渋谷 毅(piano)

渋谷 毅ブログ http://blog.4carco.net/

平田王子(vocal, guitar)

平田王子ホームページ https://kimikohirata.com/

ゲスト:松風鉱一(tenor sax, soprano sax, flute)

Recording

2022年6月

Songs

01. ボレロ・カンサォン
Bolero canção
Music: Lisa Ono/Lyrics: Helio Celso Suarez
02. レインボー・コネクション
The rainbow connection
Music: Kenny Ascher/Lyrics: Paul Williams
03. グルーミング
Grooming
Music & Lyrics: Kimiko Hirata
04. ロージーのララバイ
Rosie’s Lullaby
Music & Lyrics: Norah Jones & Daru Oda
05. 川の流れ
Ondas do rio
Music & Lyrics: Kimiko Hirata
06. 雨あがり
Após a chuva
Music & Lyrics: Kimiko Hirata
07. 私の声、私の人生
Minha voz, minha vida
Music & Lyrics: Caetano Veloso
08. 海の声・山の声
Uminokoe,Yamanokoe
Music:Takeshi shibuya/Lyrics: Keisuke Yamakawa
09. 葛の香
Kuzunoka
Music & Lyrics: Ken Nishio
10. もう一度
Outra vez
Music & Lyrics: Antonio Carlos Jobim

作品紹介

第一作『太陽の光』の録音から丸12年、前作の『やさしい雨』から4年。渋谷毅、平田王子によるデュオユニット〝ルース・ド・ソル” による第5作が完成しました。

そして今回も、マルチリード奏者、松風鉱一が5曲に参加。渋谷と松風は40年以上共演の間柄。平田は渋谷とも松風とも20数年の間柄。お互いの音楽を敬愛し、リスペクトと絶対の信頼感の中で生みだされた音楽と言えるでしょう。録音は6月、その翌年3月に松風が残念ながら逝去したことからも、渾身の演奏が聴けるのは(現時点では)発表されている最後の録音となりました。

ユニットの原点はボサノヴァ、ブラジル音楽。この4年の間には世の中を揺るがすコロナという現実的な影響も大きく受けながら、それでいて、数々のライヴと、旅もしてきた2人。世界観はそのままに、本作では、ニュートラルに、時を経ての変化が印象的な一作になっています。

今回は小野リサの楽曲を冒頭に、いつものようにジョビンにカエターノの楽曲を収録。一方、その原点に軸をおきながら、10曲中4曲(平田3/渋谷1)がオリジナル、演奏仲間である西尾賢による曲を加える構成となっています。ブラジル音楽の本質と呼応しながら、自らの日々と向き合って生み出した平田のオリジナルのしなやかな美しさとある種の切実さ(師であった人との思い出をうたうM3, 鮮やかな記憶を綴ったM6)、渋谷と西尾の楽曲にあふれる日本人の心象風景と郷愁感、これらが大きくまじわったこの作品は、よりオリジナリティが深まったといえます。一方で新鮮なのは、セサミ・ストリートゆかりのM2, ノラ・ジョーンズのM4などアメリカン・ニュー・スタンダードが織りまぜられていたことでした。

感情豊かな声とギター、やわらかくニュアンスにとんだピアノ。そしてゲスト松風鉱一の、楽器をもちかえての至高の演奏が作品に奥行きを与えています。静かにゆったり、そして深く。聴く人の琴線をやさしく揺らします。

CD評など

2023年6月5日(月)平田王子ブログより転載

「雨あがり」CD評

アルバム『LUZ DO SOL*雨あがり』が1月25日に発売されて、約5カ月が経った。ジャーナルでのCD紹介やCD評が9件(本日現在、私の知る限り。WEB以外)も頂けて、とても嬉しく思っています。

ライターの方々には私のデビュー盤から20年も書いてくださっている長門竜也さん、温かく10年以上も見守ってくださっている村井康司さん杉田宏樹さんもいて、本当に感謝しています。また今回は早田和音さんがライブレポートでもタワーレコードのFreePaperでもとても自然に誇張せず、よく書いてくださいました。ユニットの紹介をしながら今回のアルバムのことも言わねばならないわけで、文字数制限のあるなか最大の賛辞を頂いたと感じています。

勝手ながら~、下記に抜粋させていただきますね。

「オリジナル曲でのリアルな情感表現がそう思わせるのか、全体にしなやかさと郷愁が驚異的に深みを増していく」
「滋味という言葉が本当にぴったりの音楽だ。無駄な装飾は何一つなく、豊かな音だけが心に沁み込む」
「渋谷の心に沁み入るピアノと平田の歌だけで完璧にルース・ド・ソル・ワールド」
「ゲスト松風鉱一のリリカルなプレイがとてもいい」
「共演歴20年を数える平田と渋谷デュオ。カエターノ、ジョビンを選曲しつつ、カーペンターズで知られる②、ノラ・ジョーンズ④、渋谷が枯れた味わいの歌唱を聴かせる日本的情緒の曲⑨も加わり、音楽性を拡張した現在に至っていることがわかる」
「平田王子はブラジル音楽に影響されつつ、決してコピーではないユニークな、そしてとても素直な表現で独自の世界を作り出すミュージシャン」  きゃぁ(≧∇≦)

「喜びや悲しみ、人を想う優しさ、平和への願いなどの温かな情感が溢れた全19曲のライヴ。ここで終わってしまうのはあまりにも惜しいと思える豊かな時間」
「録音は特筆したい優秀録音で、空気感たっぷりの青葉が薫る瑞々しいサウンド」


・Jazz Life 2023年3月号 p.44ライヴ・レポート
・〃    同 CD欄
・タワーレコード「INTOXICATE(イントキシケイト)」#162
・ジャズ批評 #232 (2023年3月)
・ミュージックマガジン(2023年3月)
・CDjornal
・Stereo Sound #226
・Jazz Japan #150(2023年3月)
・The Walker’s#72 (2023年3月)

嬉しい💦
リスナーの皆様の感想もぜひ、私たちにお聞かせくださいね。喜びます。

松風さんにも、この感想をお届けしたかった。
でも松風さんは「人の評価なんか気にすんなよ」と仰るかも。
「そうよね、松風さん。でもさ、CD評とかってじつは結構人目につかないから、せっかく書いてもらったものができるだけ見てもらえる方がいいかと思って。ブログに載せちゃった。自分じゃなかなか言えないしね…こんなことも」
「まぁ、そうかもな」

2023年9月29日

Luz do sol *やさしい雨

ルース・ド・ソル第4作目

自然にして情感あふれた演奏は
リスナーを特別な世界にいざなう

【9th】2019年3月21日 発売
渋谷毅(piano)
平田王子(vocal, guitar)
JAN:458-0-3181-9007-6
soramame record SMME-1910 ¥2,400 (+税)
販売:キングインターナショナル

購入先


Musicians

渋谷 毅(piano)

渋谷 毅ブログ http://blog.4carco.net/

平田王子(vocal, guitar)

平田王子ホームページ https://kimikohirata.com/

Recording

2018年6月

Songs

01. ばらに降る雨
Chovendo na roseira
Music & Lyrics:Antonio Carlos Jobim
02. セン・ファラール
Sem falar
Music & Lyrics:平田王子
03. みどりいろの雨
Rain in green-em homenagem a Takeshi Shibuya
Music:平田王子
04. ソ・ヂ・ヴォセ
Só de você
Music & Lyrics:Rita Lee
05. 希望のサンバ
Samba da esperança
Music:Maurício Carrilho & João de Aquino/Lyrics:Paulo Cesar Pinheiro
06. ベアトリス
Beatriz
Music:Edu Lobo/Lyrics:Chico Buarque
07. スター・キャロル
The star carol
Music:Alfred Burt/Lyrics:Wihla Hutson
08. びわ
Biwa
Music:磯部 俶/Lyrics:まど みちお
09. リトル・バースディ・ソング
Little birthday song
Music & Lyrics:平田王子
10. 水の神様と小さな女の子
A mãe d’agua e a menina
Music & Lyrics:Drival Caymmi
11. サビア
Sabia
Music:Antonio Carlos Jobim/Lyrics:Chico Buarque
12. フォエヴァ・グリーン
Forever green/Sempre verde
Music & Lyrics:Antonio Carlos Jobim & Paulo Jobim

作品紹介

2011年リリースの『太陽の光』から8年。途切れることなくコンスタントにライヴやツアーで時をつみ重ねてきた渋谷毅・平田王子のデュオ・ユニット“ルース・ド・ソル”、待望の第4作が完成しました。

ピアノ・ギター・声というシンプルな編成。今作では4曲に松風鉱一(sax他)をゲストに迎えています。
ボサノヴァをベースにブラジル音楽がもつメロディの美しさ、また言葉に表現しがたい郷愁感/サウダージと対話して、どの曲も人生の喜怒哀楽の機微に寄り添い、温かく包むような12編。日常の一頁をさりげなく、特別なものと感じさせる…、優しさに満ちた音の世界から物語が広がります。

2019年3月21日

No meio da viagem *旅の途中

2018年4月21日発売!

ブラジル音楽を中心として独自の音楽世界を切り拓き、熱心な音楽ファンの間で支持を集める平田王子の最新作品。
このトリオとしては初録音!

色彩あふれて 残像を残す

音楽、あるいは詩だったかも知れない

トリオ
平田王子 -Kimiko Hirata- (vo,g)
大口純一郎 -Junichiro Ohkuchi- (piano)
宮野裕司 -Yushi Miyano- (Asax, clarinet, flute)

【8th】2018年4月21日 発売
JAN:458-0-3181-9006-9
soramame record SMME-1709 ¥2,400 (+税)
販売:キングインターナショナル

購入先


Musicians

大口純一郎 Junichiro Ohkuchi(piano)

1949年、東京生まれ。幼少時代はロンドンに在住し、クラシックに親しむ。大学時代より、ビル・エバンス、アントニオ・カルロス・ジョビンに影響を受け、JAZZ、ブラジル音楽を始める。東工大卒業後、1974年にプロ入り。以後、渡辺文男を始め数多くのグループで演奏。また、JAZZのみに収まらない透明で彩り豊かな和音を土台としたピアノ哲学は、多方面より信頼が厚く、加藤登紀子、小野リサ等のピアニスト、アレンジャーとしても活躍。凛とした一音にのせるピアノの音色は長年積み上げた独特の個性で溢れており、高い評価を得ている。
現在、基本ユニットである自己のトリオをベースに、perc.大儀見 元とのユニットであるパーカッシブ・トリオ、a.s.林栄一との新クァルテット、各種Duo ( Sax. 井上juju博之、Raymond McMorrin、tp.市原ひかり、Sitar 伊藤 公朗 等) 、ピアノソロ、またリーダー以外では橋本信二gui.5, 松尾由堂gui.4、ブラジルmusicの久米雅之4, 各種セッション、写真家五海裕二とのコラボなど全国のライブハウス、ホール、JAZZフェスティバル等で個性溢れる演奏を披露し、精力的な活動 を展開している。日本を代表するピアニスト。

主なリーダー作
2001年、トリオ作品“Big Smile(ewe)”発表、2009年11月、初のピアノソロCD“Plays Solo Piano”/anturtle tune
2010年12月、トリオ作品“Tarde(タルジ)”/anturtle tuneをリリース。
2016年7月、トリオ作品“Invisible”/bigmouth recordsをリリース。
http://pianistjohkuchi.blogspot.com/

宮野裕司 Yushi Miyano(Asax, clarinet, flute)

1948年岡山市生まれ。中学校のプラスバンドでサキソフォーンを手にし、高校の時にはクラリネットを担当。大学在学中より演奏活動を開始。金丸正城(Vo)のグレイトアメリカンポピュラーソングクリエイターシリーズの連続コンサートに参加。中村善郎、山口和与等、それそれのグループのCD及びライブ活動に参加。現在、中牟礼貞則(Gt)、谷川賢作(Pf)、明田川荘之(Pf,オカリナ)、片山広明(ts)、林栄一(as)等、数々の共演の他、現在、自己のクァルテット、松尾明とTAKE TEN、二村希一G、小林洋と室内バンド、小太刀のばら(pf)とのデュオ、トリオ、等で活動中。独自のサウンドで根強く厚いファンを持つ。
アルバムでは、1997年フェビアン・レザ・パネ(Pf)とのデュオアルバム「PLANTAR」(プランタール)、2002年に小太刀のばらとの「散文歌」をリリース。2009年、Audiofabrecordsから待望のリーダーアルバム”THE ARTISTRY OF YUSHI MIYANO “をリリース、各方面から絶賛された。
また数々のレコーディングに参加しているが、菅野浩とのグループ “アルトトークス” では、2枚のCDを発売し、いろいろなチャレンジも行っている。

参考
サックス専門情報マガジン「The SAX」
https://www.alsoj.net/sax/magazine/view/501/1303.html
Audiofabrecords
http://audiofabrecords.wix.com/afrecords#!shop/ehq8s

Recording

2016年6月 at Music inn 山中湖

Songs

01. Imagem(イマージェン) Luiz Eça/Aloysio Oliveira
02. A razão da música(音楽の理由) 平田王子
03. Botayuki(牡丹雪) 平田王子
04. Muito à vontade(ムイト・ア・ヴォンターヂ) João Donato/Lysias Ênio
05. Ka wailele o Nu’uanu(ヌウアヌ渓谷の滝) Jay Kauka
06. Pedra bonita(ペドラ・ボニータ) Mario Adnet
07. Rain in green -Em homenagem a Takeshi Shibuya-(みどりいろの雨) 平田王子
08. Vôo noturno(夜間飛行) 平田王子
09. Vai passar(ヴァイ・パッサール) Francis Hime/Chico Buarque
10. No meio da viagem(旅の途中) 平田王子

作品紹介

音楽の静かな神秘を楽しむ方々に、広く聴いていただきたい作品です

大口純一郎と宮野裕司、平田王子によるこのユニット。それぞれのデュオでは長い時間をかけて演奏してきていましたが、トリオでの演奏を始めてからは4年ほど経った頃に録音されました。

弦の刻むリズム、優しく繊細に絡むピアノ、木管の柔らかい響き、そして声・・・いつもの演奏仲間が集まったポジティヴな意味での日常感。。ドラムレスのアコースティック楽器三人の演奏には、美しいメロディはもちろんのこと、ハーモニー、音色、また呼吸一つ一つに至るまで温かさに満ちたものがあります。

楽曲について
ジョアン・ドナート、ルイス・エサといったブラジル音楽を4曲、もう一つの音楽の鍵であるハワイアンを1曲。楽曲本来のもつ美しさを見つめて描き出された<楽しさ>と<哀切>が混然となったサウダージ感、また、瑞々しくも大きな広がりを感じさせるハワイアンは絶品です。
一方、そうした楽曲とともに魅力的なのが平田王子オリジナルの5曲。どの曲もスタンダードと思えてしまうような趣きがありますが、本人がもっている繊細な感覚から生まれた心象風景、さりげなくもとっておきの日常、一方、生きていくことの喜怒哀楽の感情を織り上げた詞と、その詞の世界を表現していく曲は様々な音楽の形をとりつつ、日本人としてのたおやかな感性がにじむ独自のもの。また2000年に初録音された“夜間飛行”、2008年に録音された“音楽の理由”といったように、長く演奏を続け、新たなアレンジで録音したものもあり、時を重ねた深みもたたえています。平田王子がアーティストとしてもった真摯な音楽への眼差しが合いまった極上のアコースティック・サウンドです。
2018年5月19日

Luz do sol *アヴェ・マリア

ルース・ド・ソル第3作目

ギターと声 そしてピアノ
一瞬一瞬の時を積み重ね デュオは第3章を綴られた
音楽は 深く
聴く人の心に そっと近づき、寄り添う
ジョビン、ブラジルの古い名曲と、5つのオリジナルによる静かな物語。

【7th】2015年12月11日 発売
渋谷毅【Takeshi Shibuya】平田王子【Kimiko Hirata】DUO
JAN:458-0-3181-9005-2
soramame record SMME-1508 ¥2,400 (+税)
販売:キングインターナショナル

Musicians

渋谷 毅(piano)

渋谷 毅ブログ http://blog.4carco.net/

平田王子(vocal, guitar)

平田王子ホームページ https://kimikohirata.com/

Recording

2015年6月 at Music inn 山中湖

Songs

01. エストラーダ・ブランカ(白い道)
Estrada branca
Music:Antonio Carlos Jobim/Lyrics:Vinícius de Moraes
02. エザウタサォン
Exaltação
Music:Music:平田王子/Lyrics:岡田郁香マリア
03. モーホのアヴェ・マリア
Ave Maria no morro
Herivelto Martins
04. エスペランサ・ペルヂーダ
Esperança perdida
Music:Antonio Carlos Jobim/Lyrics:Billy Branco
05. ミミはどこ?
Cadê Mimi
Music:João de Barro/Lyrics:Alberto Ribeiro
06. 人生のバトゥカーダ
Na batucada da vida
Music:Ary Barroso/Lyrics:Luiz Peixoto
07. 彼方へ
Até lá longe
Music:渋谷毅/Lyrics:平田王子
08. ア・フェリシダージ
A felicidade
Music:Antonio Carlos Jobim/Lyrics:Vinícius de Moraes
09. 山の神様と幸せな一日
Diva montanha e um dia feliz
平田王子
10. ノート
Note
平田王子
11. アロハ・アク,アロハ・マイ
Aloha aku, aloha mai
Michael Lanakila Casupang/Keo Woolford
12. アマドコロ摘んだ春
Amadokoro tsunda haru
西尾賢

作品紹介

2011年リリース『太陽の光』、2013年『緑の森』に続く、平田王子・渋谷毅のデュオ・ユニット“ルース・ド・ソル”の第三作が完成しました。全国各地で、多くのライブも行ってきた二人。時とともに口づてにじわじわとファンを増やし、第一作『太陽の光』は今や完売。『緑の森』以来のファンも多く、待望の新作といえましょう。

そんな新作は、 “不変の音楽空間!” その世界観は、不変でありつつも深みをたたえ、冒頭一曲目からあふれ出すものがあります。今回も作品は、アントニオ・カルロス・ジョビンの曲で幕開けしますが、アコースティック・ギターとピアノの柔らかく、優しい響きに、憂いも混じったヴォーカルが重なるとき、甘美で切なさが混じり合った“サウダージ”の感覚が溢れ、その数分で、このデュオの世界に誘うのです。ノスタルジー溢れるメロディ、ヴォーカルによるたおやかなラスト曲まで、作品は深い余韻を残します。

楽曲がもつ美しさの本質を見つめることから生まれるスピリチュアリティ、感情の機微を描き出す、鮮やかかつ繊細なアレンジ、そして豊かなニュアンスで描き出す演奏。初共演から13年を経てデュオの世界は時とともに深化し、この作品では一つの果実が実った感覚を覚えます。もっとも、そんな形容に二人は、“美しさに向き合ってきただけ” と、笑うのかもしれませんが。

02:このオリジナルは、さながらボサ・スタンダードのよう。
03:タイトルにつながるきっかけとなったこの曲の演奏には、静けさの中にもわき上がるような祈りが表現されたもの。一音一音を切実なまでに奏で紡いだ演奏は、心の深いところを揺さぶってあまりあります。
05,09:躍動感があふれる楽曲たち。平田さんいわく、「サンバのようなリズムの渋谷さんの演奏も、とってもいいから、ここではそんな渋谷さんのピアノも届けたかった」とのことですが、これらもまた、共演を重ねて来たからこそ引き出された一つの魅力と言えそうです。
11:おなじみとなりつつある心を解放するような極上のハワイアン
04,12:渋谷さんの味わい深いヴォーカル
2015年12月4日

Luz do sol *緑の森

大好評ロングセラーとなった前作に続く デュオ 第2弾
ブラジル音楽の衣をまとって生まれる 日本人の心に響くサウダージ

生きてゆく 愛しさと哀しさ・・・
日本人が心の深いところに抱く心象風景
ふたりの織りなすシンプルな音色によって 紡がれてゆく
いつか聴く人の心のひだに 優しく届き 気持ちをそっと 和らげてゆく

【6th】2013年12月 発売
渋谷毅 平田王子 DUO
soramame record SMME-1307 ¥2,400 (税抜)
販売:キングインターナショナル

購入先


Musicians

渋谷 毅

1939年東京生まれ。東京芸大作曲科中退。
1980年代後半より、渋谷毅オーケストラを中心に活動。『LIVE-1989』『LIVE-91』『酔った猫が低い塀を高い塀と間違えて歩いているの図』『TAMASA』『ホームグランド・アケタ・ライヴ』『ずっと西荻』、オーケストラメンバーとのデュオアルバムなど多数の作品がある。

1960年代後半より、映画・CMの作曲家として数多くの作品を手がける。CM作品では松下電器の『テクニクス』でACC賞グランプリを受賞。映画では『あにいもうと』(今井正監督)『潮騒』(森谷司郎監督)『はだしのゲン』(山田典吾監督)『俺は田舎のプレスリー』(満友敬司監督)等。2007年にはガブリエル・ロベルトと共に音楽を担当した『嫌われ松子の一生』(中島哲也監督)で、第30回日本アカデミー賞・最優秀音楽賞を受賞した。

歌手への作品提供では、由紀さおりの『生きがい』初恋の丘』などのヒット曲があり、NHKの子供番組『おかあさんといっしょ』にも多くの作品を提供、『こんなこいるかな』『ぼくのミックスジュース』『くじらの時計』『ちょんまげマーチ』などが有名。 現在、放映中のNHK-TV『ピタゴラスイッチ・フレーミー』の音楽も渋谷毅の作曲によるもの。

また、浅川マキ、金子マリ、小川美潮などのヴォーカリストからの信頼も厚く、特に浅川マキとは40年近く活動を共にし、レコーディングも多数行っている。

ピアニストとして現在も月に15本以上のライヴ活動を行い、日本ジャズ界の至宝とも呼ばれる。数々のレコード作品のなかでも1999年秋に発表した『エッセンシャル・エリントン』ではジャズ・ディスク大賞・日本ジャズ賞を、 2001年秋に発表した森山威男とのデュオ作品『しーそー』ではジャズ・ディスク大賞・日本ジャズ賞と芸術祭優秀賞を受賞した。

ブログ&スケジュール:http://blog.4carco.net/

渋谷毅さんによるコメント
グッドマンではじめて平田さんと出会って、それからしばらくつき合いはなかったのだけれど、また演奏するようになったその記念すべき場所が なってるハウスでした。
平田さんがアルバムMy Joãoを作ったころだから2007年前後のことだ。
それからふたりで2枚のアルバムを作った。
Luz Do Sol 太陽の光、それからLuz Do Sol 緑の森。
平田さんのオリジナルは魅力があるし、なにげない歌い方もそれがそうでなくてはいけない必然があって、それで音楽のなにかにまた気がつく。

Recording

2013年6月 山中湖

Songs

01. Passarim(パッサリン) Antonio Carlos Jobim
02. Sambou sambou(サンボー・サンボー) João Donato/João Mello
03. Vênus(ヴィーナス : 金星) 平田王子
04. Choro bandido(ショーロ・バンヂード) Edu Lobo/Chico Buarque
05. Gaiolas abertas(開かれた鳥籠) João Donato/Abel Silva
06. Alma gêmea(ソウルメイト) 平田王子/岡田郁香マリア
07. Desjejum(朝食) 渋谷毅/平田王子
08. Caminhos cruzados(十字路) A.C.Jobim & Newton Mendonça
09. Menino-anjinho(天使の坊や) 平田王子/岡田郁香マリア
10. のうさぎルーニー~ほしのうた 渋谷毅/井出隆夫
11. 山形 平田王子
12. 誰そ彼 (たそがれ) 平田王子
13. Ka wailele o Nu’ uanu(ヌウアヌ渓谷の滝) Jay Kauka

制作よもやま話

制作のあれこれ、少し綴ってみようかな~と思います。

制作にあたって

日頃のLIVE活動では昨今、渋谷さんとの演奏が一番多くなって来ました。DUOは少しずつ進化して、深まってゆきます。また、このDUOで録音をしたいな…という思いは、前作が終わって1年くらい経った時にはもうあったかも知れません。

前作は、「せっかく渋谷さんに録音して頂くのだから」と思うと、選ぶもの選ぶものがブラジルの名曲揃いとなりました。それでついオリジナルが置き去りになった、という経緯もあります。そのような前回だったので、今回はオリジナルを中心にしてみようということになりました。

選曲について

オリジナルは最近書きためたものを中心に選曲し、リハーサルやライヴでやってみて、録音したい順をつけて行きました。なので、未収録のものがまだあります。リハーサルやライヴで重ねていくと、曲がだんだんと深まってきて、とてもいいんですね~。

オリジナルの中でも、「Alma gemea」「天使の坊や」「山形」「誰そ彼」「ヴィーナス」はライヴで人気の曲なので、始めから入れる予定でした。「山形」はじつは古い曲で、細かい修正を重ねて重ねてずっと来て、このたびやっと納得! という気持ちになれたので収録してもいいと思えたのです。この中では、自分としては、「ヴィーナス」が一番気に入っています。過去のオリジナル曲「聖橋」「Sem falar」の流れも汲むもので、その時の私の気分にぴったりでした。

渋谷さんの曲、「月のうさぎルーニー~ほしのうた」は、いつも“しぶやさんといっしょ”というライヴでずっと歌わせて頂いている曲です。じつは前回『LUZ DO SOL*太陽の光』のレコーディングの際も録音はしていたのですが、収録しなかったのでした。それを話すと多くの方に温かいお叱りを頂きましたので…、このたびは改めて録音して、収録しました。

「朝食」という由紀さおりさんが歌った曲があって、これを私が改めてポルトガル語で(タイトルは変えずに中味は全く変えてもいいということで)作詞してみる、ということになり、楽しく挑戦しました。朝起きると、一番最初に食べたいもの、私の場合は必ずフルーツです。それは原始時代からの動物としての記憶が体に残っているからに違いありません。ほほ。洞穴で起きて、本日の果実を探しに森に入っていく。小川のほとりの道を抜けて、スペシャルな一個を求めて、鳥が鳴く中、朝日がさす中を、走っていく…。動物の毛皮を着ています。これは想像ではなくて、遠い記憶なんです…。って、私だけの妄想?

1曲目、JOBIMの「パッサリン」については、いつかどうしても取り組みたい曲でした。それにど~~~うしても、この曲はいつか渋谷さんと演奏したかった。

まず、自分では、ジョビンバンドによる原曲は、男性2名+女性5名で歌われているので、音域が広すぎて、一人で歌うには実はすごく違和感があるので、違和感のないkeyと歌い方を見つけなくてはなりませんでした。

この曲は何の録音プランもないうちから渋谷さんにリハーサルを重ねてもらっていました。試行錯誤しながら演奏してみていると、曲想というのか、イメージが湧いてきます。間奏やエンディングなども、うまくいったと思います。これは、私のクラッシックギターの勉強が深まってなければできなかった…と、たまには自分を誉めてやるところなのデス。『LUZ DO SOL*太陽の光』が「サビア」で始まるんだから、今回のアルバムの1曲目は「パッサリン」しかない。この2曲は、自分の中では 一対に思えてしょうがありません。
Choro Bandido も、渋谷さんに弾いて欲しかった曲です。歌ってくださり、嬉しかった。
そのほかの曲は、ライヴの演奏曲から選びました。

レコーディング

レコーディングは2013年6月末に、山中湖で行いました。
これまでと同じく、エンジニアの迎谷さんと、渋谷さんと三人で、ごくシンプルに。
途中からキングインターナショナルの関口さんが参加してくださいました。
行った当日は、今にも降りそうな厚い雲のくもり空。湿度が高くて私はご機嫌です。その夜から雨。うっそうとした森がしっとりと濡れて気持ちが良かった。最終日には晴れもあり(富士山も!)天候的には恵まれました。でも肌寒かったな…。 今回は食事も部屋もお風呂も(! これが大切)快適で素晴らしくて、ありがたかった。

渋谷さんと私とはブースに分かれて一緒に演奏し、それを録音する というやり方です。

気分が向いた曲から、ランダムに演奏してゆきました。
Take1で終わったのは、確か「Caminhos cruzados 」でしたか。
納得がいくまで粘って演奏したのは「誰そ彼」でした。
あとは大して変りなかったような気がします。楽しく演奏できました~♪
「Choro Bandido」では、渋谷さんは弾き語りにも挑戦!

収録曲以外にも録音したのは、Esperança perdida (A.C.JOBIM)。
それから、Caminhos cruzados (A.C.JOBIM) は、完全にインストVer.(つまり歌なし)も録音してみました。これらも捨てがたく良かったのですが、いずれも録音後の選曲の段階で落ちました。
【使用楽器】ピアノ:YAMAHA C5 / ギター:クラシックギター 奥 清秀

ミックスダウン

「太陽の光」と同じ方針でやろうかと思って始めたのですが、「緑の森」では結局リバーヴを前作に比べてずっと減らすことにしました。特に、「Venus(ヴィーナス)」では、“毛布にくるまって”という歌詞のごとく暖炉の横で聞いているような室内の感じを出したくて歌のリバーヴを限りなくゼロにしています。どうかな…?
ギターについては、前作より奏法が少し繊細になったため前作よりははっきり聴こえるように工夫してみました。

CDタイトルについて

もちろん、いつものように、“やりたい曲をどんどんやってみて”、“録音してみて”、“選曲して” から、アルバムタイトルは最後についたのです。案は、いろいろ出ました。曲の内容が原生林や森の中の曲ばっかりだ…ということに気づいてから、「森」とか「プラネット」とかいうタイトルが候補に上がってきました。
(ずっと前、2枚目のCD『オルフェのサンバ』も、夜の曲ばっかり…、ということがありました。この時「夜」というタイトルは付けられなかった。私としてはアルバムの中味とあの明るいジャケットのギャップに違和感が残った、という思いもありました)

結局、「LUZ DO SOL(ルース・ド・ソル)という音が好きだから」 と仰る渋谷さんのご意見により、これは残すことに。後ろ半分は、シンプルに考えて “緑の森” としました。「LUZ DO SOL(ルース・ド・ソル)」を残したことで、ちょっと、シリーズものの雰囲気が出てきました。

ジャケット、写真、ブックレット

写真は2ndCDからずっと私を撮ってくれている山田素子さんに、今回も頼みました。彼女自身もウクレレ弾きヴォーカルです。彼女には音楽と写真の関係について何かお考えがあるらしい。そのせいかナ、私は彼女の写真がとても好きです。

デザインは今回も、前作・前々作に続いて、さとうかずみさんによるもの。彼女のセンスにはいつも脱帽です。お茶を飲み、ミーティングしながら、ゆっくり決めて行くのはとても楽しい作業で、つい長くなっちゃう。

今回は、オリジナル曲が多かったせいで、訳を見やすいレイアウトで載せたり曲解説を書いたりしたため、ブックレットがちょっと説明過多気味となりました。そのぶん、写真が減っちゃった。(このバランスはいつも迷うところなんです。)

ジャケット写真は、ちょっと不思議な構図ですが、ピアノ向こう側にちょうど台があったので、そこに何か弾みでぴょん、と乗ってギターを構えて見たのです。なんとなく演奏が始まって…曲はたしか、Pra machucar meu coração(Ary Barroso):プラ・マシュカール・メウ・コラサォン(アリ・バホーゾ)だったかな。その時のもので、2人の音が聴こえてきそうな写真を撮ってもらいました。

販売スタート

渋谷TOWER RECORD さん、新宿TOWER RECORD さんでは、大きく取り上げて頂いていました!
試聴機にも入れて頂いています(私が訪れた時はDISC”1″でした。感激!! ちなみに試聴機に入るって、大変なことなんですヨ)。

コーナーは、日本JAZZ のところです。ミュージシャン本人によるコメントを店頭に書いてください、と頼まれて、悩みましたが、何とか書きました。CDは渋谷毅さんのコーナーに置いてあるかも知れません。売り場の関係でブラジルの方には出ていないかも知れません…(この問題、いつか解決したいなぁ!)

それから雑誌『CDジャーナル』では、前回もライナーを書いてくださった青木和富氏が、素晴らしい内容のコメントを 「今月の推薦盤」の欄に書いてくださっています。
写真はパネルまで作ってくださった渋谷TOWERさん コーナーの前で

2014年12月18日

Luz do sol *太陽の光

オリジナル、ジョビン、カエターノの名曲など全13曲を、2人だけで綴った静かな物語。
数々のLIVEを経て生まれたデュオサウンドの結晶。

歌とギター、そしてピアノ。
ひとつひとつの音がしっかり風の行方を教えてくれる。
ふたりの音楽は見えない場所まで私たちと旅をする。

…ただ淡々と演奏が進行していくだけかというと、それは大きな間違いだ。常にドラマは起こっており、それが静かに進行している。そしてそこから、普段聴こえない音楽の鼓動がしっかり伝わってくる。平田王子と渋谷毅が共有しているのは、そんな音楽の空間なのだ。

(青木和富氏によるライナーノートより)

【5th】2011年4月 発売
渋谷毅(ピアノ)平田王子(ヴォーカル&ギター) DUO
soramame record SMME-1105 ¥2,381 (税抜)
販売:キングインターナショナル

購入先

本作は完売致しました(絶版)。現在、iTunes のみで販売しています。

関連記事等

・渋谷毅氏によるブログ上での紹介
・望月由美氏によるCD評 Jazztokyo
・asianimprov氏によるCD評(ブログでの紹介)
・diskUNION による紹介
・bougaippon氏によるCD評(ブログでの紹介)

Musicians

渋谷 毅 (ブログ&スケジュール:http://blog.4carco.net/

Recording

2010年6月 山中湖

Songs

01. Sabiá(サビア) A.C.Jobim&Chico Buarque
02. Luiza(ルイ―ザ) A.C.Jobim
03. Typhoon apples(台風リンゴ) 平田王子
04. Luz do sol(太陽の光) Caetano Veloso
05. Rosa(薔薇) Pixinguinha&Otavio de Sousa
06. Simples carinho(さりげない優しさ) João Donato&Abel Silva
07. Pua ahihi(プア・アヒヒ) Madeline Lam&Mary Kawena Pûku’i
08. No meio da viagem(旅の途中) 平田王子
09. Inquietação(不安) Ary Barroso
10. Desafinado(デザフィナード) A.C.Jobim&Newtom Mendonça
11. Isto aqui o que é(イスト・アキ・オ・キ・エ) Ary Barroso
12. Desde que o samba é samba
(サンバがサンバであった頃から)
Caetano Veloso
13. Ikigai(生きがい) 渋谷毅&山上路夫
2015年2月3日

グランパ Gram’pa

Quatro Colegas(クアトロ・コレガス) 工藤直子(vo)/CHIEKO(vo)/平田王子(vo,g)
異色の企画作! まったく個性の違う3人の女性ヴォーカルによるコンピレーション&コーラス。
ジャズ/ソウル/ボサノヴァ/オリジナル

工藤直子(vo):Blog“びびひび”
CHIEKO(vo):Blog CHIEKOCHIEKO

様々な名曲を味わいつつ、あっと言う間に聴けてしまうアルバムだ

個性の全く異なるヴォーカリストが集う、楽しさ、意外さ。
工藤の伸びやかな声、CHIEKOのハスキーヴォイス、平田の柔らかな声、はどれも印象的だ。
ピアノトリオの十五夜がグループとして初めて本格的にサポートしたのも正解で、バンドとして成熟したサウンドが全編に活かされ、アルバムの統一感に繋がっている。
また、ベテラン津村和彦による切ないほどのギターがなければ、このアルバムはまったく別の味わいになったかもしれない。ギタートリオあり、各種組み合わせのデュオやトリオあり、混声合唱ありで、聴きごたえある多彩な内容になっている。
楽曲をバラバラに集めて来たのではない、互いに関連しあった曲の数々・・・こんなコンピレーションアルバムは他では見られないだろう。

(CD評より)

【コンピレーション】2011年4月 発売
クアトロ・コレガス
What’sNew Records WNCS-5125 ¥2,667 (税抜)
販売:BounDEE

購入先

Produce

クアトロ・コレガス& 佐藤 弘

Musicians

十五夜:寺村容子(Piano)/大澤基弘(Drums)/磯部ヒデキ(Bass)
津村和彦(Guitar)北沢直子(Flute・1曲参加)

Recording

2010年8月 at GROOVE studio (Tokyo)

Songs

01. Gran’pa(グランパ) (original)クアトロ・コレガス
02. Lover man(ラバーマン) 工藤直子
03. At last(アット・ラスト) CHIEKO
04. Amazonas(アマゾナス) 平田王子
05. 蘇州夜曲 工藤直子
06. A lua(月) (original)平田王子
07. Too shy to say CHIEKO
08. No meio da viagem(旅の途中) (original)平田王子
09. Wrap your troubles in dreams(ラップ・ユア・トラブルズ・イン・ドリームズ) 工藤直子
10. Hallelujah I love him so(ハレルヤ・アイ・ラヴ・ヒム・ソウ) CHIEKO
11. タウシュベツの橋 (original)クアトロ・コレガス
2015年2月4日

Free the bird ~鳥を放つ~

ベーシスト&ヴォーカル&ギターの異才・杉山茂生とともに、イメージを追ってコラボレーションした意欲作。
南米、ブラジル、バイーア地方、ミナスジェライス、リオ・デ・ジャネイロ、アメリカ、ハワイ…そして日本。無数の音楽と2人の個性は混ざり合い昇華して、新たなる境地へ!
「あなたを愛してしまう」「SAMURAI」「Waikiki」ほか全12曲収録。

2人とも歌う、2人とも弾く。声と弦、重なって音楽は深くなる…

このプロジェクトは、多くの音楽的共感を持つ2人のミュージシャンが、お互いをさらに理解することから始めました。言葉による理解を超え、お互いの個性を活かす方法を考え、さまざまな音へのイメージを純粋に追いかけ、生まれたのがこのアルバムです。敬愛するジョアン・ドナートの「Gaioras abertas」という曲から、タイトル「Free the bird~鳥を放つ」としました。聴いてくださった方のイマジネーションを拡げ、心に残る曲があれば本当に嬉しいと思います。

(ライナーノートより)

【4th】2010年7月 発売
平田王子 & 杉山茂生
soramame record SMME-1004 ¥2,381 (税抜)
販売:ラッツパックレコード

購入先

関連記事等

・asianimprov氏によるCD評(ブログでの紹介)

Produce & All Songs Arrengement

平田王子 杉山茂生 

Musicians

渋谷毅(piano)/松風鉱一(sax, flute, etc.)/宮野裕司(sax, clarinet, etc.)/大徳俊幸(keyboard)/大澤基弘(Drums)/Alexandre Ozaki(Drums)/橋本歩(Cello)/山田素子(Ukulele)

Recording

2010年1月 東京&山中湖

Songs

01. Bem mais que fantasiei(想像以上にステキなこと) 杉山茂生&平田王子
02. Sem falar(セン・ファラール) 平田王子
03. Samurai(サムライ) Djavan
04. Eu sei que vou te amar(あなたを愛してしまう) A.C.Jobim & V. de Moraes
05. Hula halau meu(私のハラウ) 平田王子
06. Coração vagabundo(コラサォン・ヴァガブンド) Caetano Veloso
07. Assim…(こんなふうに) 平田王子&上田郁香
08. Waikiki(ワイキキ) Andy Cummings
09. Hawaii(ハワイイ) 平田王子
10. Oborozukiyo(朧月夜) 岡野貞一&高野辰之
11. Gaiolas abertas(開かれた鳥籠) João Donato & Martinho da Villa
12. Fim do dia(一日の終り) 杉山茂生&平田王子
2015年2月3日

マイ・ジョアン

平田王子 デュオ集
柔らかなヴォイス&ギターのKimikoが、ジャンルを超えて活躍する実力派ジャズ・ミュージシャン4人と織りなすデュエット集。
with 渋谷毅 with 松風鉱一 with 宮野裕司 with 加藤崇之
しかもスタジオ・ライブ・レコーディング、ありのまま、研ぎ澄まされた感性がここに!
オリジナル曲:スタンダードを50:50で収録、初のセルフ・プロデュース作品。

語り合う その音と音は、あなたを遠く時空の旅へ、いざなう。

ここにはボサノヴァの本質とも言えるシンプルで親密な対話がある。言葉を換えれば、これは音楽のデュオ・ライヴ・ペインティング。パートナーが異なれば色彩も構図も変わってくるが、平田王子が音楽に向かう軸足がとてもしっかりしているので、全体を貫く統一感がある。さまざまな心情や風景が浮かび上がる彼女のオリジナル曲も素晴らしく、中でも渋谷毅との対話を通じて新たにレコーディングした「聖橋」に心を揺さぶらされた。

(中原 仁(音楽・放送プロデューサー))

【3rd】2008年5月 発売
デュオ集
soramame record SMME-0803 ¥2,381 (税抜)
販売:ラッツパックレコード

購入先

関連記事等

・diskUNION による紹介

Songs

with 加藤崇之(Guitar)
01. 教会にて(Na capela) 平田王子
02. 波(Wave) Antonio Carlos Jobim
03. マイ・ジョアン(My João) 加藤崇之/平田王子 視聴音源(mp3)
04. 川の流れ ~水鏡に映ったある日(Ondas do rio) 平田王子
with 松風鉱一(Sax, Clarinet, Flute)
05. アーヴィ・ハーラ(Ave rara) Edu Lobo/Ardir Branc 視聴音源(mp3)
06. 青い風の季節(A época de vento azul) 平田王子
07. あい色の蝶々(Borboleta azulina) 平田王子
with 宮野裕司(Sax, Clarinet)/大澤基弘(Drums, Percussion)
08. プラ・マシュカール・メウ・コラサォン(Pra machucar meu coração) Ary Barroso 視聴音源(mp3)
09. リジア(Ligia) Antonio Carlos Jobim
10. アカカの滝( ‘Akaka Falls) Hawaiin Traditional
with 渋谷毅(Piano)
11. 聖橋(Ponte Santa) 平田王子 視聴音源(mp3)
12. イパネマの娘(Garota de Ipanema) Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes
13. 音楽の理由(A razão da música) 平田王子

Musicians

ご自身のHPなどから、許可を得て抜粋・引用させていただきました。(2008年現在)

渋谷 毅(作曲家・ピアニスト)

1939年東京生まれ。東京芸大作曲科中退。
1980年代後半より渋谷毅オーケストラを中心に活動。
『LIVE-1989』『LIVE-91』『酔った猫が低い塀を高い塀と間違えて歩いているの図』『TAMASA』『ホームグランド・アケタ・ライヴ』『ずっと西荻』の六つの作品がある。
1960年代後半より映画、CMの作曲家として数多くの作品を手がけ、映画に『あにいもうと』(今井正監督)『潮騒』(森谷司郎監督)『はだしのゲン』(山田典吾監督)『俺は田舎のプレスリー』(満友敬司監督)、最近では『嫌われ松子の一生』(中島哲也監督)があり、CM作品では松下電器の『テクニクス』でACC賞グランプリを受賞。
また、浅川マキ、金子マリ、小川美潮などのヴォーカリストからの信頼も厚く、特に浅川マキは1993年に自分のプロデュースによる三枚のレコーディング全てに渋谷毅を起用している。
歌手への作品提供では、由紀さおりの『生きがい』『初恋の丘』などのヒット曲があり、NHKの子供番組『おかあさんといっしょ』にも多くの作品を提供、『こんなこいるかな』『ボクのミツクスジュース』『くじらの時計』『チョンマゲマーチ』などが有名である。
現在、放映中のNHK-TV、『ピタゴラスイッチ・フレーミー』の音楽も渋谷毅の作曲によるもの。
1999年秋に発表した『エッセンシャル・エリントン』でジャズ・ディスク大賞・日本ジャズ賞を受賞、2001年秋に発表した森山威男とのデュオ作品『しーそー』ではジャズ・ディスク大賞・日本ジャズ賞と芸術祭優秀賞を受賞した。

ブログ&スケジュール:http://blog.4carco.net/

松風鉱一(マルチリードプレーヤー)

静岡市出身1948年生まれ。
中学よりサックスを始め、高校在学中から国立音大教授石渡悠史氏に師事し、国立音大在学中よりプロ活動を開始。
自己のJAZZグループの他、様々な音楽シーンに参加。米軍キャンプ、TV、ラジオ、スタジオ、コンサート等で演奏活動を行い、70年代には初リーダーアルバムを発表する。
82年には、自己のグループ(サックスワークショップ)で合歓ジャズインに出演。
そしてジャズ活動の他に、ヤマハポップスオーケストラ、クリエーション、ミッキー・カーチス,ゴダイゴ、ミッキー吉野、濱田金吾、梓みちよ、中原理恵、等のコンサート、レコーディング、海外公演(米国、中国、香港)に参加。
またフラメンコの碇山奈々氏の公演にもたびたび参加。
他に富樫雅彦オーケストラ、森山威男4+1、板谷博Guilty Physic、丸山繁雄” 酔狂座” オーケストラetc.でもレコーディングと演奏活動。
97年6月、渋谷毅オーケストラでフランス公演。
98年には、今村昌平監督の新作”カンゾウ先生”の映画音楽にフルートで参加(山下洋輔音楽監督)。
参加した主なアルバムは『VAL』(板谷博Guilty Physic)、『酔った猫が低い塀を高い塀と間違えて歩いているの図』『TAMASA』『ホームグランドアケタ』(渋谷オケ)、『無明』 (原田依幸)、『カンゾ-先生』(山下洋輔)、『essential ellington』(渋谷毅 essential ellington )他、多数。
また、リーダーアルバム『アース・マザー』『生活向上委員会ライブイン益田』『グッド・ネイチャー』『サックス・ワークショップライブイン浜松』『A Day In Aketa』『AT The Room 427』『万華鏡』がある。
2005年に、7年ぶりのリーダー・アルバム『Private Notes』加藤崇之(g)、水谷浩章(b)、外山明(ds)を発表。
2006年8月には同カルテットにて、第2作『Guesthouse de Hirune』をStudio Weeより発表。
現在は自己の松風鉱一4の他、エッセンシャル・エリントン、渋谷毅オーケストラ、水谷浩章Phonolite等で活動。

ライヴスケジュール:http://www.hotmusic.co.jp/liveschedule/matukazeschedule.htm

宮野裕司(サックス、クラリネット)

1948年岡山市生まれ。中学校のプラスバンドでサキソフォーンを手にし、高校の時にはクラリネットを担当。
大学在学中より演奏活動を開始。
金丸正城(Vo)のグレイトアメリカンポピュラーソングクリエイターシリーズの連続コンサートに参加。
中村善郎、山口和与G等、それそれのグループのCD及びライブ活動に参加。
1997年フェビアン・レザ・パネ(Pf)とのデュオアルバム「PLANTAR」(プランタール)をリリース。
中牟礼貞則(G)、小林桂(Vo)、谷川賢作(Pf)、明田川荘之(Pf,オカリナ)、片山広明(ts)、林栄一(as)等、数々の共演の他、現在、自己のクァルテット、松尾明とTAKE TEN、二村希一G、小林洋と室内バンド、宮本大路(bs)とのクァルテットCROSS COUNTER、小太刀のばら(pf)とのデュオ、トリオ、等で活動中。
山口和与(b)「Cdur」「Cmoll」
小太刀のばら(pf)とのデュオアルバム「散文歌」
宮本大路 CROSS COUNTER「Round 1」「Round 2」等 発売中

加藤崇之(ギタリスト)

大学在学中(19才)にプロ活動を開始する。28才頃より自己のリーダーとしての活動を開始。米軍キャンプでのディスコバンド、ブラジル人とのサンババンドの経験など幅広い活動。多くのレコーディングに参加、多くのミュージシャンと共演する。次第に、必然的に演奏スタイルがフリーに向かう。
1987年頃にはすでにエフェクターでのフリーな実験的Soloを始めていた。フリーな演奏への挑戦から音楽の世界を広げていく過程に好きなラベルの「ダフニスとクロエ」からインスパイヤーされ、フリーユニット「渦」「NEW渦」が生まれる。「NEW渦」は始めは宅・山崎とのトリオであったが現在の活動では井野信義(B)が参加。
ジョージ大塚G、鈴木勲G、菊池雅章G、益田幹夫G、向井滋春「オリッサ」、高橋知己G、今村裕司G、榎本秀一G、井上叔彦G、金井英人G、翠川敬基「緑化計画」、渋さ知らズ、ルイザン・マイアG、フランシス・シルバG、モンゴロイダーズ、CO2等を経て現在に至る。
現在、自己のバンドである加藤崇之トリオ「ギタースタンダード」 「NEW渦」 「エレクトリック渦」 「SoLo」のほか、宅 朱美(Vo)とのDUO「夢」、さがゆき(Vo)とのDUO「シナプス」、蜂谷真紀(Vo)、永塚博之(B)との「アコースティック・ノイズ」、松風鉱一G、宅朱美G、今村裕司G、田村夏樹G、等で活動。
「渋さ知らズ」ではイギリスの世界最大ロックフェスティバルであるグラストンバレー、メールスジャズフェスティバルなど海外での活動も多い。

ブログ&スケジュール:http://newuzu.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_ed59.html

大澤基弘(ドラムス&パーカッション)

1959年東京都生まれ。ドラム&パーカッション奏者。ミューズ音楽院ドラム科卒業。音楽院ではドラムを宮沢昭一氏に、ジャズピアノを北条直彦氏に師事する。
卒業後プロドラマーとして活動開始。主にロック、ジャズ、カントリーなどの演奏活動をライブハウス、イベント、米軍キャンプ(横須賀、厚木、福生)、パーティーなどで開始する。そのかたわらで、自らが作編曲を手がけた楽曲を中心とするフュージョン系のグループを結成しライブ活動を開始。
1988年よりドラムを礒見博氏に師事する。
1995年、1999年、2002年、2003年とブラジルに渡り音楽修行を重ねる。その間、世界的なパーカッション奏者のナナ・バスコンセロスやマルコス・スザーノのワークショップにも参加し音楽観を大きく広げる。
2005年より、更なる演奏の可能性を追求すべくk’s musicにてレッスンを受け、同校のモーラー奏法普及プロジェクトに参加。
現在は、自己のジャズ・ユニット「十五夜」や、ボサノバなどのブラジル音楽を中心に、ジャズ、ポップスなど幅広いジャンルでの演奏活動を展開し、イベント、コンサート、ライブハウス等で活躍中。
レコーディングワークとしては、平田王子「パッション・フルーツ」、「オルフェのサンバ」、池田朋子「夜明けの花」、「Lua Crescente」、寺村容子「Futeshism」、十五夜「うさぎの大冒険」などに参加している。

オフィシャルサイト:http://www.hinocatv.ne.jp/~bateria/index.html

Recording

2007年5月 東京

2015年2月4日

オルフェのサンバ

波の音、雨の薫り、星に託すロマン…。自然を作風に織り込んだナチュラル・ボッサの新星、KIMIKO。スタンダード・ボッサを含む、全12曲。

Produce by 吉田和雄/カルロス・マルタ(sax,fl)/マリオ・アジネー(arr)/ジョゼ・ルイス・マイヤー(B)/ピルリート(Perc)/二村希一(P)/小島のり子(fl)/千葉章(sax)/吉田和雄/(d)/大澤基弘(d)/杉山茂生(b) ほか


【2nd】2003年8月 発売
soramame record SHMY-3005 ¥2,381 (税抜)
販売:ラッツパックレコード

購入先

Produce

吉田和雄

Musicians

カルロス・マルタ(sax,fl)/マリオ・アジネー(arr)/ジョゼ・ルイス・マイヤー(B)/ピルリート(Perc)/二村希一(P)/小島のり子(fl)/千葉章(sax)/吉田和雄/(d)大澤基弘(d)/杉山茂生(b) ほか

Recording

2003年 リオ・デ・ジャネイロ & 東京

Songs

01. Ponte Santa(聖橋) 平田王子
02. A Lua(月) 大澤基弘
03. Blue Bossa(ブルー・ボッサ)
04. Fin de Verao(夏の終り) 平田王子
05. Gaviao no Corcovado(コルコバードの鷹) 千葉章/平田王子
06. Vivo Sonhando(ヴィヴォ・ソニャンド)
07. Ja To Indo Embora(出て行くってば) 平田王子
08. Voo Noturno(夜間飛行) 平田王子
09. Vega(織姫) 小島のり子/平田王子
10. A Toada da Floresta(森のトアーダ) 平田王子
11. Indicacao(道標) 平田王子
12. Samba de Orfeu(オルフェのサンバ)

オルフェのサンバ制作風景 ~photo in RIO~

2003年にリオでレコーディングしたときの写真を少し載せておきます。
朝早く起きて規則正しいスケジュールで録音するのは結構キツかったけど、楽しかったな。

  • 気持ちいい、リオのバーハ海岸の朝!でも毎朝早起きして写真とったり発声練習したり・・・眠い眠い~! 朝弱い私にはつらい~

  • 本人はジャケットにしたいかも? と思ってた写真なのです(でも、不採用でした)。この日は寒くて雨が降ってて、鳥肌立ってます。

  • アレンジャーでVo/G、私も大好きなマリオ・アジネーさんです。『聖橋』など、夢のように美しくアレンジしてくれました!

  • カルロス・マルタさんです。3種類のフルートを入れてくれました。素晴らしい・・・の一言。スタジオも皆ため息でした。

  • プロデューサーの吉田和雄さん。やさしくキビしい吉田さん・・・♪♪♪
    いつ何時もお仕事をしていて、みんなから、「仕事」、それはつまりヨシダの代名詞だ・・・とか言われてました。

  • 『オルフェ』や『夜間飛行』のサンバパーカッションを入れてくれたピルリットさん。ほんとうに鳥肌が立ちました。イヴァン・リンスのバンド等で日本には何度も来たことがあるそうです。

  • レコーディング中! 真剣そのもの。
    何してんのかな、確かこの期に及んで、まだ一部の歌詞を修正した曲もあったなあ・・・。

  • これこそが、『月』に出てくるオオオニバスの花なのです! でもハスはアマゾンではもっと大きいと思うな。。。リオの植物園で見つけて、作曲者の大澤さんは大喜び。

  • これも朝。まぶしいし、顔がはれてるのでちょっと不機嫌です。水も綺麗じゃなかった。残念。でもそれでもリオの朝は気持ちいい。。。9月です。

  • リオの植物園(ジャルジン・ボタニコ)が大好きで、リオに来たら必ずといっていいほど来ます。真ん中に私が立っているのがわかりますか? 木がどんなに大きいか、おわかりでしょう?

2015年2月4日